拝啓 わたしの王子様へ
私が君をしっかりと認識して、何かしらの感情を抱いたのは、君が昔所属してたグループが解体した時だったような気がします。
その時は、「かっこいいな」とか「かわいいな」なんてものではなく、「ああ、この子はじきに辞めてしまうんだろうな、可哀想に」っていう、憐れみの気持ちでした。
(だってほら、Ya-Ya-yahの一件とかあったからさ、君は知らないかもしれないけどね)
きっとあの子たちのように、ふわっと知らない間にいなくなってしまったり、居場所を失って夢を諦めてしまったりしてしまうんだろうなって。
でも君は違ったね。
その後、幸運にも別の仕事に恵まれて、一生涯の仲間たちにも出会えた。
私が君をもう1度認識したのは、その時でした。
10代の男の子たちの荒削りで勢いのあるパフォーマンスの中で、太陽のような笑顔の君を見つけたんだ。
「ああこの子、こんな顔できるんだ」って、不覚にもキュンとしてしまったことを思い出します。
そういえば、初めて年下の男の子にときめいたのはその時だったな。
何年か経って、君への想いも消えかけた頃、まあ私にも色々あって、久々に「アイドル」としての君を見ました。
初めてときめいたあの頃の笑顔はそのままだけどパフォーマンスは少し安定してきてて、でもどこか不安そうな瞳は変わっていなかった。
あの春、その危うそうな姿を見て、なんだかちょっと諦めてた夢を果たせそうで、この子を応援しようって決めたことを鮮明に覚えています。
それから君は、素人目でも分かるようにめきめきと力を付けてきたね。
明らかにダンスをしてる時の眼が変わったし、かなり自信を持って歌えるようにもなってきた。
そんな努力家な君の姿に、いつの間にか恋をしていました。
君に片想いしてる時は本当に幸せで、好きな人がいるってことはこんなにも世界がきらきらと輝くんだって、久々にベタなことも思いました。
君のことが好きすぎて、君の好きな髪型にして、君の好きな服が着られるようにダイエットだってした。
いい歳こいてアイドル相手に何やってんだって思われることもあるけど、君を好きになって後悔したことは1度もありません。
太めの上がり眉と黒目がちのタレ目に長い睫毛、ぷっくりした唇と高い鼻、童顔の丸顔とアンバランスな長い首と綺麗に筋肉のついた手脚の長い細身の身体。
太陽のような眩しい笑顔、常に真摯なパフォーマンス、誰からも愛される人柄と、好青年の影に隠れたグループの番長としての裏の顔。
そして、笑顔の隙間にふと現れる瞳の奥の儚い表情。
君のどんなところだって大好きだ。好きじゃないところなんてないんだもん。本当に参ってしまう。
久々の歌とコントで楽しませてくれたあの冬、他のグループと一線を画すギラギラしたパフォーマンスで魅せてくれたあの春、グループとしての久々の単独公演で更なる成長を感じたあの夏、3度目の舞台で演技も板に付いていたあの秋、そして小さな会場だったけど世界で1番幸せを感じられたこの冬。
きっと、この春も幸せなんだろうなって、心の底から期待できる。
決して最高の思い出だけじゃなかったけど笑、どれも思い出すだけで胸があたたかくなります。
君を好きになった期間は私の人生のほんの一部で、私が見られているのは君の人生のほんの一部だけど、すごく長く感じられて、それほど密度が高かったんだなあって思います。
みんな言うよね、君は本当にいい人だって。
そんなにたくさん周りから言わせられる人、なかなかいないよ。
きっと君の1番の強みは、そういうところなんだろうなって思う。
そしてきっと、私が君を好きになったのも同じ理由なんだと思う。
たまに、昔のことを思い出して悲しい妄想をしてしまったり心配してしまったりするけど、君の笑顔でそんなことは吹き飛んでいく。
そんな君に、性懲りもなくまた惚れ直すんだよなあ。
きっと、来年も再来年も、今日この日、君が生まれたことに感謝し、君が好きだと再確認することでしょう。
そして、来年はもっと、楽しい思い出が増えてるんだろうな。楽しみだな。
最後になりましたが、高地優吾くん、24歳の誕生日、おめでとう。
この1年が、あなたにとって実りある、素晴らしいものになりますように。
まずは再来週の初めての横アリグループ単独公演、楽しみにしてます。
あなたのファンより